- 6つの心構えで、育児を楽しむ
- 精神的ストレスが加わると痛みに悪影響を及ぼす可能性があるため、精神的ストレスを少しでも解消することが大切
気持ちに余裕が生まれると育児を楽しめるように
子育て中の患者さんの多くが、「子供に十分なことをしてあげられなくてつらい」とおっしゃいます。子育ては人生の一大イベントであり、その期間中は大変で苦労することも多いけれど、裏を返せば充実した幸せな時間でもあるのです。そんな子育ての時期を、「あれもしてあげられない、これもしてあげられない」と日々嘆き苦しんで過ごすのは、とてももったいないことではないでしょうか。もったいないと思われたなら、そんなネガティブな感情は今すぐ取り除いていきましょう。あなたの心構えひとつで、気持ちに余裕が生まれ、育児を楽しめるようになっていきます。

子育て中の6つの心構え
1 | 100%できなくていい |
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2 | どうすればできるようになるのか工夫する |
3 | できないことを苦しまず、割り切る |
4 | 楽観的になる |
5 | 周りの人に助けてもらう |
6 | 先輩患者の知恵を借りる |
神﨑 初美先生 ご監修
1 100%できなくていい
あなたの周りのお母さん方は、みなさん一生懸命子育てに取り組んでおられることでしょう。ただ、その中で「私の育児は完璧、一点の問題もない」と胸を張って言い切れるお母さんは、どのくらいいらっしゃるでしょうか。多くの方が何かしらの悩みや問題を抱えながら、子育てしているのが実情だと思います。何事につけ、100%できる育児を目指すのは大変なもの。「100%できなくていい」という言葉は、子育て中のあなたの気持ちに余裕をもたらす心のよりどころになる言葉なのです。
2 どうすればできるようになるのか工夫する
ちょっとした工夫でできることというのは、案外あるものです。ちょっとした工夫で、できることを増やしていき、育児に取り組むことが大切です。
3 できないことを苦しまず、割り切る
痛みなどにより、子育てを思う存分できないこともありますが、できないことを苦しむのではなく、「できないものはできない、仕方がない」と割り切ることも気持ちを楽にするためのひとつの方法です。
4 楽観的になる
「できなくたってなんとかなる」と楽観的に考えることで、育児はかなり楽になるでしょう。実際になんとかなることも多く、上の子が下の子の面倒をよくみて助けてくれるなんてことも、それほど珍しい話ではありません。
5 周りの人に助けてもらう
体がしんどくて動けない場合やどうしてもできないことがある場合は、周りの人に助けてもらいましょう。あなたの状況を理解し、子育てに協力してくれる方々は、あなたにとって大きな財産です。
6 先輩患者の知恵を借りる
先輩患者さんの中には、育児という同じ経験を乗り越えてきた方がたくさんいらっしゃいます。患者会に参加し、そんな先輩方に知恵を授けてもらうのも、育児のつらい思いから解放される突破口になると思います。
精神的ストレスが加わると関節リウマチによる体の痛みに悪影響を及ぼす可能性があるため、精神的ストレスを少しでも解消するように努めましょう。

神﨑 初美 先生
看護師兵庫医科大学 看護学部 看護学科 療養支援看護学 教授
放送大学 客員教授
日本リウマチ看護学会 理事長
日本リウマチ友の会 理事