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バイオ医薬品をもっと知る

2023/02/15?Knowledge

タイトル
バイオ医薬品をもっと知る
検証状況
Work In Progress
URL 名
RA-SME5-4
概要
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内容
  • バイオ医薬品は、薬理作用や免疫機能などに起因する副作用が起こり得る
  • かかりつけ薬剤師・かかりつけ薬局に相談しよう

バイオ医薬品で注意することは?

バイオ医薬品は病気を引き起こす細胞や物質などに働きかけるため、それらがない他の組織や細胞への影響は少ないとされています(図1)。しかし、薬理作用(薬の働き)や免疫機能などに起因する副作用が起こり得ます1)。たとえば、関節リウマチの治療に用いるバイオ医薬品の場合、免疫の異常を抑える働きがあることから、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなる可能性があります。
感染症予防のためにワクチンを接種する際は、主治医や薬剤師に相談しましょう。複数の病院や診療科に通院している方がワクチン接種を受ける場合はとくに注意が必要です。

(図1)
バイオ医薬品(抗体医薬品)による作用と安全性

バイオ医薬品(抗体医薬品)による作用と安全性の図

かかりつけ薬剤師・かかりつけ薬局を見つけよう

患者さんは病気の症状や治療上の心配や疑問を、医師や看護師に相談されることが多いかと思いますが、薬に関することは薬剤師にもご相談いただければと思います。とくに、バイオ医薬品を常温で長時間放置してしまった、停電で冷蔵庫内の温度が上がってしまった、製剤を凍らせてしまったなど、製剤の使用期限、管理方法などについては、薬のプロである薬剤師が詳しく知っています。

また、バイオ医薬品の治療に際して他に服用する薬との相互作用について心配される患者さんも多いようですが、薬の飲み合わせ、組み合わせが心配なときは自己判断せず、薬剤師をはじめ、医師や看護師など医療従事者に相談しましょう。
関節リウマチは長く付き合っていく病気です。治療期間も風邪や一過性の疾患とは異なり、年単位になりますので、薬に関して心配なことなどを相談しやすい「かかりつけ薬剤師」「かかりつけ薬局」を作っておくことが重要です。

1)一般社団法人くすりの適正使用協議会.これだけは知っておきたいバイオ医薬品
https://www.rad-ar.or.jp/bio/pdf/whats_bio_pro.pdf(2022年10月アクセス)

石井伊都子先生

石井 伊都子 先生

薬剤師
千葉大学医学部附属病院 薬剤部 教授(部長)。1988年に千葉大学薬学部卒業後、同大学薬学部生化学研究室の教務職員、助手を経て、1999年に米国National Institute of Healthの博士研究員に。2001年千葉大学大学院薬学研究院、2003年病院薬学研究室の准教授に就任。2012年9月より千葉大学医学部附属病院薬剤部長。薬学博士。
(2022年10月現在)