- ちょっとした悩みでも我慢しない
- 「たいしたことがない」問題が大きな心の負担になっていることも
- 心が「モヤモヤ」したらSOSのサイン。できるだけ早めに相談を
職場や病院など、まずは近くにいるカウンセラーに相談
初めてカウンセリングを受けようと思ったとき、最も悩むのが「どこへ行けばカウンセリングを受けられるのか」ということではないでしょうか。お住まいの地域や自治体によって異なりますが、心理カウンセラーは私たちの身の回りのいたるところで活躍しています。例えば、ハローワークや企業内では「産業カウンセラー」、総合病院の精神科、心療内科、メンタルクリニックでは「医療カウンセラー」が相談者のメンタルサポートを行っています。
「心理カウンセラー」とひと口に言っても、心理療法の種類は多岐にわたり、カウンセラーによって治療のアプローチが異なります。まずは、自分と相性が合うカウンセラーを探すつもりで、現在通っている病院や企業などにいるカウンセラーに相談するのがおすすめです。カウンセラーから医師、企業などに働きかけてもらって、必要な配慮を求めることも可能です。
また、最近では臨床心理士などが個人でカウンセリングルームをオープンするケースが増えています。「臨床心理士」、「カウンセリング」などのキーワードでインターネット検索していただくと、よりカウンセリングを受けるチャンスが広がるかと思います。

関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis: RA)患者さんに限らずカウンセリングを受けることに抵抗のある方が日本ではまだまだ多いと思います。病気の悩みなどは十分な理解をされないままにアドバイスをされるというイメージも強いのではないでしょうか。誰かを簡単に理解することができないことを知っているのが心の専門家です。自分一人で考えていては堂々巡りしていたことが、安心安全な場で自分を語ることで自ずと納得のいく解決が開かれてくることもあります。カウンセリングを受ける目安は、心に「モヤモヤ」「イライラ」を感じたとき。「たいしたことがない」と考えていた悩みが、実は心に大きな負担をかけていることも多いものです。心のSOSを見逃さずに、気軽にカウンセリングを受けてほしいと思います。

吉田 愛 先生
インフュージョンクリニック 心理カウンセラー、公認心理師16歳の時にフロイトの夢判断に感銘を受け、心理学を学び始める。
甲南女子大学人間関係学科心理学専攻卒業、同大学大学院教育研究科修士課程修了。2001年に福島県臨床心理士会所属スクールカウンセラー、2002年に経営者セミナー講師、右脳開発研究会主宰を経て、2005年5月私設相談室ヒーリングスペースエルモリヤを開業。
2013年よりIBDと関節リウマチを専門的に診療するインフュージョンクリニックの心理カウンセラーとして、IBDや関節リウマチ患者さんのこころのケアに携わっている。
所属学会 日本心理学会、日本ユング心理学会、日本ユング派分析協会、日本箱庭療法学会
インフュージョンクリニックHP: https://www.kic-clinic.jp/