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関節の機能や筋力を維持するのに大切な運動時の関節保護動作(リウマチ体操動画を公開中)

2023/02/15?Knowledge

タイトル
関節の機能や筋力を維持するのに大切な運動時の関節保護動作(リウマチ体操動画を公開中)
検証状況
Work In Progress
URL 名
RA-doctor2-4
概要
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内容

ウォーキングやリウマチ体操など「適度な運動」を無理なく続けることが大切

リウマチ患者さんにとって、無理のない範囲で適度な運動をすることは、関節の動く範囲(可動域)や筋力の維持・向上のために有効です1)。また、心肺機能を維持して元気に動ける体でいられるというメリットもあります1)

基本的に、痛みがなければ、無理のない範囲で好きな運動を続けましょう。リウマチのリハビリテーションには「運動療法」のほかに、「音楽」「ダンス」「絵画」「園芸」など、さまざまな療法があります。例えば園芸が好きな方は、土いじりをすることも体を動かすことになりますし、ピアノが好きな方は、ピアノを弾きたいために手指のケアをきちんとし、ピアノを弾いて手指を動かすことでよい状態が保てることもあります。

「適度な運動」としては、ウォーキングがおすすめです。歩く運動であるウォーキングは、運動習慣がない方や、あまり運動が得意でない方でも気軽に始められます。
家庭で簡単にできる運動として、リウマチ体操もおすすめです。
リウマチ体操とは、上半身・下半身の運動に加えて手指の運動もとり入れた、リウマチ患者さんのために考えられた体操です2)

ご自宅で手軽にできるリウマチ体操をご紹介します。コチラをご視聴ください。

運動方法は整形外科医かリハビリテーション医に相談を

運動をするときの基本は、「ラクに楽しく、心地よくできること」です。リウマチ患者さんの運動の目的は、運動能力の向上ではなく、体調維持管理ですので、「適度な運動」を行うことが大切となります。痛みが出たり、翌日まで疲れが残ったりする場合は、やりすぎか、その運動が適切ではない可能性が考えられます。運動方法などに対し、疑問や不安がある場合は整形外科医かリハビリテーション医に相談しましょう。

運動時の安定化を高めるために、手首やひじ、腰などにサポーターやコルセットを使用するのも有効です。

また、歩くときや運動をするときには、適切な靴選びも重要です。ひもを結ぶタイプは、幅の調節がしやすいのですが、手が不自由な患者さんは、マジックテープやサイドファスナーのもののほうが履き脱ぎしやすいと考えられます。また、靴底はクッション性のよいもの、かかとをしっかり保護してくれるものを選ぶのがポイントです。リウマチ用のインソールを使用してもよいでしょう3)

“ほんの少しの心がけ”で、好きなことができる生活を楽しもう

リウマチ患者さんの体調管理では、「自分の体調のちょっとした変化に早く気づくこと」がとても大切です。そして、自分の体の変化にもっとも早く気づけるのは、医師でもご家族でもなく、患者さんご自身です。「おかしいな」と思うことがあったら、早めに医師に相談してアドバイスを得ることを心がけましょう。
自分の体調を意識することは必要ですが、日々の生活において、病気にとらわれすぎないことも大切です。
治療法が進歩した現在、治療をきちんと続ける、無理をしないなど、ほんの少しの心がけで、元気に生活できるようになりました。体調管理に気をつけ、自分の好きなことができる生活を楽しんでいただきたいと思います。

1)日本リウマチ学会. 関節リウマチ診療ガイドライン2020. 2020; 診断と治療社

2)公益財団法人リウマチ財団. リウマチ情報センター. 「家庭でできるリウマチ体操」.
https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/taisou/taisou.html(2022年10月アクセス)

3)三浦靖史ほか編. リウマチケア入門. 2017; メディカ出版

三浦 靖史 先生

三浦 靖史 先生

神戸大学大学院保健学研究科 リハビリテーション科学領域 准教授
神戸大学医学部附属病院 リハビリテーション部 副部長
(2022年10月現在)